出産すると歯が弱る?!歯周病で早産の危険!ウワサの真相!
こんな話を耳にしたことはありませんか?
「赤ちゃんにカルシウムをとられて、歯が弱くなった」
「子ども1人産めば、歯を1本失ってしまう」
働いている歯科医院で先日、60代の方にブラッシング指導を行っていた時、
「私は子ども4人いてるの。昔は歯が強かったんだけど、子どもを産んでから歯が弱くなってしまってね…」
とのお話を伺いました。
しかし、本当のところは、
赤ちゃんを産むから歯が弱くなるのではなく、妊娠中、産後はお口の中で虫歯や歯周病になりやすい環境が整うから
なのです!
主な原因としては、
○ホルモンバランスの変化によって、唾液の分泌が減り、抵抗力が弱くなるため
○妊娠中期になると、一度に食べられる食事量が減り、間食をしてしまうようになるため
○つわりなどで、口の中に歯ブラシを入れることが困難になり、歯磨きがおろそかになってしまうため
などなど…。
妊娠期間中に歯肉炎になると、妊娠性歯肉炎という病名がつけられます。
症状は、普通の歯肉炎と似ています。
歯周病は早産になる?
歯周病の妊婦さんは、歯周病でない妊婦さんに比べて、約5倍も早産になりやすいんです。
妊娠期には、女性ホルモンの増加によって口の中で歯周病原因菌が繁殖しやすくなります。
歯周病になると体内の自分を守ろうとする細胞から出産のサインになる物質が過剰に作られます。
さらに、子宮の収縮を促進させる物質も作られて、早産につながります。
虫歯菌は、うつる?!
生まれたばかりの、赤ちゃんのお口には、、虫歯の原因となる細菌はいません。
無菌の状態で生まれてきます。
しかしパパやママが使ったスプーンで赤ちゃんに食べさせたり、噛み砕いたご飯をあげたり、キスをすることによって細菌をうつしてしまいます。
虫歯は遺伝するものではありません。
感染するものなのです。
まとめ
妊娠中、つわりなどで食べる時間が不規則になったり、歯磨きができなかったりで、お口の中が虫歯菌や歯周病菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。
出産後もまた、赤ちゃんのお世話が忙しく、なかなか毎食後の歯磨きや、糸ようじや歯間ブラシをするところまで時間をかけてできなくなってしまいがちです。
ですから、赤ちゃんに栄養をとられて歯が弱くなるわけではないんです。
大切になのは、日々の歯磨きです!
可愛いわが子に虫歯菌をうつさないよう、頑張って歯磨きをしましょう!